1年間TechBlogを運用しての振り返り

こんにちは、AIチームの杉山です。
本TechBlogを開始してから今日でちょうど一年になります。
そこで今回の記事ではこの一年間を振り返って、TechBlogを運用して得られた知見や意識したことについてまとめてみたいと思います。

TechBlog立ち上げの目的

AI Shiftは昨年の9月にCyberAgent本体の事業からスピンオフした子会社です。
弊社のAIチャットボットサービスであるAI MessengerはCyberAgent内で運営していた時期を含めると3年ほどになりますが、新しく子会社となったことで機械学習や自然言語処理といった技術を積極的に研究開発し、サービスに取り込んでいる企業であるという認知を広めたいというニーズがありました。
そこに対して我々のチームが貢献する手段の一つとしてTechBlogを立ち上げることになりました。TechBlogには運営する企業のフェーズによって、マーケティングやエンジニアへの採用ブランディングなど様々な目的がありますが、上記の事情からまずは認知の獲得やプレゼンスの向上を目的としてTechBlogを開始しました。

心がけたこと

このTechBlogを立ち上げる際に、先述の目的達成のためにいくつかルールを定めました。

毎月1人1回以上記事をリリースする

「あの会社コンスタントにTechBlogが更新されるから見てみようかな」「Twitterのタイムラインに頻繁に更新情報が流れ来るな」そういう思っていただくことで認知を獲得することを目標とし、毎月1人1回以上記事を執筆することとしました。普段の業務の傍らで毎月記事を執筆する負担は小さくはありませんが、締め切りは発明の父や締め切り駆動開発などと言ったことばもあるように、更新の期限を定めることで意識が変わり、無事一年間チーム全員が目標を達成することができました。また意識の問題だけではなく、クォーターごとに設定する個人目標に広報面でのKeyResultとして含めていることで仕組みとしてのモチベーション維持も行なっています。それにより意識とモチベーションの両輪で達成することができたと考えています。

KPIに閲覧数などアンコントローラブルな指標を設定しない

TechBlogを開始する際に何を目的として運営し、どうなれば目標達成とするかを議論しました。結論としては、繰り返しになりますが認知の獲得を目的とし、毎月1人1回以上記事を執筆することができれば達成としました。始めたばかりのTechBlogを運営するにあたりアンコントローラブルな目標を設定するとどれだけ頑張っても達成できない場合もあり、モチベーションの維持が難しくなってしまいます。また、これは上述のフェーズの話とも関連します。大手企業のように既に認知が獲得できていればその読者層に対してブランディングのためにより技術的に興味を引くような内容に拘って記事を書くことが重要かもしれません。またPV数を目的にすると、それ目的で煽りタイトルにしてみたり、よくない記事を書いてしまった結果悪い方向にPV数が伸びて目標を達成してしまったなどもあり得るため、自分たちの手の届く範囲で目標を設定することとしました。

学会参加・発表報告はその日のうちに出す

これは運営する中で試みた結果よかったことなのですが、学会に参加・発表した際はその報告記事をその日の内にリリースする取り組みを始めました。
これはリリースが早ければ早いほど目に留まる可能性が高いこと、また、温度感の高いうちにその日の発表中の質疑をまとめたものや時間内に回答できなかった質問に対する回答を載せることで思い出しやすく印象に残りやすいと考えたためです。従来であれば学会中は会場を移動したりで時間が取れずホテルに戻ってから夜遅くに執筆することになりそうですが、今年は情勢的にオンラインでの学会開催となったことで空いた時間や昼休憩などに書き進めることができ、学会終了と同時にリリースすることができるようになりました。
結果として学会を運営してくださる方々や社内外で拡散していただき、多くの方に見ていただくことができました。

TechBlogを運営してよかったこと

情報をアウトプットすることでインプットが大きくなるという言説がありますが、TechBlogにおいても同様で、記事に対してTwitterやメールでフィードバックをいただき、新たな気づきや刺激を得ることができました。また、間違った内容を書かないために、分かっていると思ったことをもう一度調べなおした結果新たな学びがあったり、チーム内で相互レビューすることで知識の共有が行えるなど認知の獲得以外にも多くのものを得ることができました。
カジュアル面談に来ていただいた方や学会で知り合った方などから、あの記事見ました、などと言っていただく機会もあり少しずつ認知が広がっている感触を得られました。何より直接そう言っていただけるのはモチベーションが上がるので、とてもありがたいことです。

人気記事ランキング

最後に、1周年ということでこの1年で閲覧数の多かった記事のベスト3を紹介します。まだご覧になっていない方はこの機会に是非ご覧ください。なおリリース時期による補正は行っていないため昔の記事ほど有利な点はご容赦ください。

1位 ElasticsearchでSudachiとベクトル検索を組み合わせて使う方法 ①Sudachi導入編

Elasticsearch+SudachiでGoogle検索すると上位に提示されるこちらの記事が閲覧数1位となりました。弊社のサービスで実際に使用している技術ですが、皆さんの興味も高いことが伺い知れました。

2位 うわっ…私の言語モデル、古すぎ…?

こちらはBERTによる文章のベクトル化の検証を行った内容になります。こちらの検証を進め、今年開発した新プロダクトではBERTによる文章のベクトル化をコア機能に組み込むことができました。

3位 GiNZAによるテキストデータからの個人情報の抽出

個人情報を含むテキストデータを自動でマスキングしたかった私が試行錯誤していたシリーズのGiNZA編が3位となりました。この記事の用途ではないですがGiNZAも新プロダクトで使用しており、大きなインパクトを生み出しています。

このように、上位の記事はどれも実際のプロダクトで使用されている技術に関する記事となりました。

終わりに

以上、このTechBlogの1年間を振り返ってみました。所感としてはテーマ探しや通常業務の負荷との兼ね合いで苦しい時もありましたが、やりきれてよかったことの方が多いと感じます。来年も引き続き更新を続けていく予定ですので読んでいただけると幸いです。

このブログで年内の更新は最後となります。それではみなさま、一足早いですが良いお年を。来年もよろしくお願いいたします。