「会話できるAI」より「評価できるAI」── コールセンターAIの本質を見つめるプロダクト開発責任者

今回は、A電話対応AIエージェント「AI Worker VoiceAgent」の開発責任者を務める木村に、プロダクトづくりへの考えを聞きました。

AI Worker VoiceAgent 開発責任者 木村 正弘
エンタープライズ向けシステム開発を経て2014年に株式会社サイバーエージェントに中途入社。バックエンドエンジニア、テックリード、EM(エンジニアリングマネージャー)を経験した後、2023年に株式会社AI Shiftに転籍。


―AI Shiftに入社を決めた理由を教えてください

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―現在、どのような役割を担っていますか?

もともとはバックエンドエンジニアとして開発に関わってきましたが、現在は技術面だけでなく、顧客課題やプロダクトの進化の方向性まで含めて考える立場で、電話対応AIエージェント「AI Worker VoiceAgent(以下、VoiceAgent)」の開発を担っています。

―コールセンターAIの本当の価値は、どこにあると考えていますか?

コールセンターのAI化は、FAQ応答や予約受付、問い合わせ分類といった機能単位で語られがちですが、実際の難しさはもっと手前にあると感じています。お客様は最初から整理された問い合わせをしてくれるわけではなく、曖昧な話し方から用件を特定し、適切な窓口につなぐ必要があります。これから重要になるのは、用件特定にとどまらず、足りない情報を聞き返したり、必要な情報を外部で確認したり、想定外のやり取りにも対応しながら、業務完了に近いところまでAIが担えるようになることです。ここまで再現性高くこなせるようになれば、VoiceAgentは単なる自動応答ではなく、企業の窓口業務を支えるAIエージェントに近づいていくと考えています。

―コールセンターAIの本当の難しさはどこにあると考えていますか?

「人のように自然に話せるAI」への期待は年々高まっていますが、実際にプロダクトを見ていると、自然に話せることよりも、業務の中で品質を保ち、改善し続けられることの方が本質的な難しさだと感じています。AIに任せる範囲を広げるほど、応答のゆれや想定外の挙動を人手だけで追いきれなくなるためです。

―そのために、どのような取り組みをしていますか?

対話品質の改善を人だけに依存させないよう、自動テスト・自動評価の仕組みづくりに力を入れています。テキスト上での高速な検証、実際の音声での通しテスト、変更のたびに既存の会話が壊れていないかを確認する回帰テスト、LLMを使った応答評価の支援など、複数の軸で品質を育てる基盤に取り組んでいます。

―これからのプロダクトにとって、何が差別化になると考えていますか?

音声AIのモデル自体はこれからも進化していくので、「賢いAIかどうか」だけでは差がつきにくくなっていくと考えています。それよりも、導入後も業務に合わせて品質を作り込み、改善し続けられるかどうかが本質的な差別化になるはずです。VoiceAgentは、自然に話すだけでなく、企業の窓口業務を安全に任せられ、育て続けられるプロダクトを目指しています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
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木村のより詳しいエピソードは公式noteでも公開しています。

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